睡眠の質が低いことのデメリット

睡眠は人の健康に最も需要な要素です。
食事や運動などについてしっかり気を使っているという人も、案外睡眠の質についてはそれほど対策をしていないということがよくあります。
人だけでなく、動物はみな眠っている間に体内を休息させ分泌される物質のバランスを取るということをしているため、徹夜が続くなどがあると著しく健康が害されていってしまいます。

睡眠はただたくさん眠ればよいというわけではなく、しっかりと質の高い睡眠をしていくことが大切です。
起きてもまだ眠かったり、昨日からの疲れが取れない、なかなかベッドから起きられないというようなことが慢性的に起こっている場合は、睡眠の質が悪いということが考えられます。

睡眠の質が低い状態が続くと、起きていても集中力が続かなくなったり、ぼんやりとして体や頭を動かすことができなくなってしまうのです。
自動車の運転などをするときにはそうした睡眠不足は非常に危険な状態になり、場合によってはふと意識が途切れたときに大事故を起こしてしまうことにもなります。

睡眠の質を低くする行為

まずどういったときに睡眠の質が低くなるかということから説明していくと、大前提となるのが睡眠時間の決定的な不足です。

人は眠りに入った時にはレム睡眠という眠りの浅い状態になります、それがしばらくするとノンレム睡眠という脳と体の両方が睡眠状態になる深い眠りの中に入ります。
しかし睡眠時間そのものが非常に短い場合は、このノンレム睡眠に入る前に目が覚めるということになるので、体は休んでも脳が働いたままという状態になってしまうのです。
この場合は一見寝ているようでも脳はずっと活動をしていることになるので、疲れが取れたという感じがなく、常に疲労感を感じることになります。

もう一つ、ノンレム睡眠を妨げる要因になるのが眠る直前の脳への刺激です。
代表的なのがスマホなどのブルーライトですが、強い光を目で受けるとそれが脳へ強い刺激になり、睡眠に入ってもなかなか脳が休むことができなくなります。

そのため長く寝ても深いノンレム睡眠に入ることができなくなり、やはり疲れがたまった状態が続いてしまいます。

質を高めるために行うこと

睡眠の質を高めるための方法としては、まず「寝付きをよくする」ということが重要です。

子供などはさっきまで起きていたと思ったら突然寝ていたというようなこともありますが、これは非常に寝付きが良く、脳のオンとオフがきっちりと入れ替わっていることを示します。
布団に入ってもなかなか眠れないという人はこの切替ができないということが原因になっているので、まずは体を「眠る前の状態」に近づけるようにしましょう。

おすすめなのが、寝る少し前に温めのお湯に入るなどして全身を温め、部屋をしっかりと暗くして騒音がない状態にすることです。

寝室の位置を変えたり、遮光カーテンを使ったりするだけでも効果があります。
特に手足が冷えていると眠りに入りにくくなるので、冷え性の女性などは湯たんぽなどを使って末端を温めて布団に入るようにしてください。

また、寝具を自分に合ったものに変えてみるのもおすすめです。
高級羽毛を使った羽毛布団は軽くて保温力が高いので、ちょっと布団が重いなと感じれば買い替えてしまうのもいいでしょう。
枕も高さが合っていない場合は寝つきを悪くしてしまうので、体を痛めない高さの枕を使うようにしてください。